オカメサブレをみんなが知ってるお菓子にするまで日記 第2章(2025年)

②ボロボロのひとへ

②ボロボロのひとへ

株式会社キビズの第4期は店の臨時休業から始まりました。9月半ばから頚椎椎間板ヘルニアの激痛が続いているからです。痛いことにはもうほんとうに飽き飽きしているのですが、まだ良くなりません。背中に私のことを心底憎んでいる小人が住んでいてぐさりと刃物を突き刺しているような痛みがずっとあります。首のヘルニアは神経の関係で片方の上肢にきます。右腕が使えないというのはお菓子屋にとって結構な致命傷です。仕込みは2週間ストップ、オカメサブレもいつもの4分の1くらいしか焼けませんでした。「腕が痛くてホッペが描けねぇ⋯!」と口にしてみました。悲劇と喜劇は紙一重です。頑張ったから報われるなんて思ったことは一度もないが、ここまでしなくても良くはないですか神様、と売上の財布から一万円札をぬいて話しかけました。売上が減るのは一番不安です。どうみてもいま受難だなあとは思うのですが、良い方の受難と思ってるとこもあるようです。◯◯したからこうなった、という因果関係が分かりやすいし、同じ痛みを持つ人もいるのが明白で口にしてもいいからかも知れません。生きててもっと理不尽で無意味な受難しかなかったですし、だれにも言わないまま終わるんだろうということも多いです。そんなわけでボロボロな人へむけて話しかけてるように思います。

②ボロボロのひとへ

株式会社キビズの第4期は店の臨時休業から始まりました。9月半ばから頚椎椎間板ヘルニアの激痛が続いているからです。痛いことにはもうほんとうに飽き飽きしているのですが、まだ良くなりません。背中に私のことを心底憎んでいる小人が住んでいてぐさりと刃物を突き刺しているような痛みがずっとあります。首のヘルニアは神経の関係で片方の上肢にきます。右腕が使えないというのはお菓子屋にとって結構な致命傷です。仕込みは2週間ストップ、オカメサブレもいつもの4分の1くらいしか焼けませんでした。「腕が痛くてホッペが描けねぇ⋯!」と口にしてみました。悲劇と喜劇は紙一重です。頑張ったから報われるなんて思ったことは一度もないが、ここまでしなくても良くはないですか神様、と売上の財布から一万円札をぬいて話しかけました。売上が減るのは一番不安です。どうみてもいま受難だなあとは思うのですが、良い方の受難と思ってるとこもあるようです。◯◯したからこうなった、という因果関係が分かりやすいし、同じ痛みを持つ人もいるのが明白で口にしてもいいからかも知れません。生きててもっと理不尽で無意味な受難しかなかったですし、だれにも言わないまま終わるんだろうということも多いです。そんなわけでボロボロな人へむけて話しかけてるように思います。

①オカメサブレをみんなが知ってるお菓子にするまで日記 season2

①オカメサブレをみんなが知ってるお菓子にするまで日記 season2

2024年10月1日で株式会社キビズは第4期をむかえました。いつもお菓子を買ってくださるみなさまがいなかったらここまで続けることはできませんでした。本当にありがとうございます。今期の目標は「職人さんを育てる」「フードロスゼロ」「売上20%増」です。心も身体もボロボロだった第3期の終わり「じゅうぶんがんばったからもうやめてもいいよ」と自分に言いかけました。辞めるということはもう自分でお菓子を作らなくなるということ、それなら職人さんを育てることを試してみてからで良いんじゃないかと思いました。フードロスゼロは食に関わる仕事をしている以上取り組まなくてはいけません。賞味期限の短いお菓子は受注生産の割合を増やし作りすぎないこと。結果としてそれは仕事量の適正化につながると思っています。売上の数値目標は人件費の分は売上を増やしたいという考えに基づきます。まだ人生が続くのと同じように「オカメサブレをみんなが知ってるお菓子にするまで日記」を書くのも続けることにしました。だんだん辛そうになってきて心配したと言う人もいましたがわたしは元気いっぱいのものを読んで元気になることはあまりないのでそれは気にしていませんでした。何を書いたかということより「書いた」ということの上に立ってみると景色が少し違いました。今からではどうにもならないことがたくさんあることはよく知っています。わたしはもうほとんどのものを手放してしまいました。それでも、ずっとずっと、見たこともないような大発見を待っているんだと思います。

①オカメサブレをみんなが知ってるお菓子にするまで日記 season2

2024年10月1日で株式会社キビズは第4期をむかえました。いつもお菓子を買ってくださるみなさまがいなかったらここまで続けることはできませんでした。本当にありがとうございます。今期の目標は「職人さんを育てる」「フードロスゼロ」「売上20%増」です。心も身体もボロボロだった第3期の終わり「じゅうぶんがんばったからもうやめてもいいよ」と自分に言いかけました。辞めるということはもう自分でお菓子を作らなくなるということ、それなら職人さんを育てることを試してみてからで良いんじゃないかと思いました。フードロスゼロは食に関わる仕事をしている以上取り組まなくてはいけません。賞味期限の短いお菓子は受注生産の割合を増やし作りすぎないこと。結果としてそれは仕事量の適正化につながると思っています。売上の数値目標は人件費の分は売上を増やしたいという考えに基づきます。まだ人生が続くのと同じように「オカメサブレをみんなが知ってるお菓子にするまで日記」を書くのも続けることにしました。だんだん辛そうになってきて心配したと言う人もいましたがわたしは元気いっぱいのものを読んで元気になることはあまりないのでそれは気にしていませんでした。何を書いたかということより「書いた」ということの上に立ってみると景色が少し違いました。今からではどうにもならないことがたくさんあることはよく知っています。わたしはもうほとんどのものを手放してしまいました。それでも、ずっとずっと、見たこともないような大発見を待っているんだと思います。